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勝五郎の読書雑記

駆込寺蔭始末

隆慶一郎 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
名高い駆込寺東慶寺の住持は、高辻中納言家の姫で、まだうら若い尼君であった。傷つきやすい無垢な心の彼女を讐護し、醜い争い事の始末をつけるのは、“麿”と名乗る若侍。実は彼は、御所忍び(朝廷の隠密)を務める公卿の子息。婚約者だった尼君のため、公卿の地位も捨て、腕に覚えの御所剣法で凶悪な悪人どもにとどめを刺す。
小粋な短編が4つ。
登場人物の描き方がカッコよく、20年ほど前に読んですごく面白かった「影武者徳川家康」をまた読みたくなってきた。
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# by furomikan | 2016-09-30 23:59 | 読書雑記

小僧の神様・城の崎にて

志賀直哉 (著)
★★★☆☆

随分前に読んだ志賀直哉の同じような短編集には掲載されていなかった不倫の話があり、少し意外だった。
「城の崎にて」と「小僧の神様」は前の短編にもあったが、25年くらい前に読んだので物語はすっかり忘れていて、二度目でも楽しめた.
しかし「赤西蠣太」に登場する銀鮫鱒次郎はいつ見ても渋い名前だ。
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# by furomikan | 2016-09-25 23:59 | 読書雑記

七つの会議

池井戸潤 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
きっかけはパワハラだった!トップセールスマンのエリート課長を社内委員会に訴えたのは、歳上の部下だった。そして役員会が下した不可解な人事。いったい二人の間に何があったのか。今、会社で何が起きているのか。事態の収拾を命じられた原島は、親会社と取引先を巻き込んだ大掛かりな会社の秘密に迫る。ありふれた中堅メーカーを舞台に繰り広げられる迫真の物語。傑作クライム・ノベル。
「シャイロックの子供たち」が面白かったので、続けて池井戸潤を読んでみた。
安定した文章・物語で「シャイロックの子供たち」と同じような読後感。
ドキドキハラハラするような要素があればもっと嬉しいのに。
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# by furomikan | 2016-09-20 23:59 | 読書雑記

はるさきのへび

椎名誠 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
26歳の平凡なサラリーマンの、妻以外の女性との、ちょっとドキドキする出会いと、アヤシク微妙な心の動きをとらえた「階段の上の海」。赤ちゃん誕生と育児を、新米ママの視点で描く「海ちゃん、おはよう」。娘の成長を見守る父親の心と家族のエピソードをちりばめた「娘と私」。冬眠から目覚めたばかりのへびのように、のんびり、でもそわそわする人生の一時期を温かいタッチで綴る私小説3編。
一つ目の「階段の上の海」が「新橋烏森口青春篇」のような感じで椎名誠らしさを感じられた。
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# by furomikan | 2016-09-09 23:59 | 読書雑記

シャイロックの子供たち

池井戸潤 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪…!?“たたき上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上らない成績…事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮すことの幸福と困難さに迫った傑作群像劇。
たぶん初めて読んだ池井戸潤。
とても読み易く解り易く親切に書かれている文章に大きな好感が持てた。
ストーリーも楽しめる高品質な企業小説。
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# by furomikan | 2016-08-20 23:59 | 読書雑記