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勝五郎の読書雑記

敵討

吉村 昭 (著)
★★★★☆
内容(「BOOK」データベースより)
惨殺された父母の仇を討つ―しかし、ときは明治時代。美風として賞賛された敵討は、一転して殺人罪とされるようになっていた…新時代を迎えた日本人の複雑な心情を描く「最後の仇討」。父と伯父を殺した男は、権勢を誇る幕臣の手先として暗躍していた…幕末の政争が交錯する探索行を緊迫した筆致で綴る「敵討」。歴史の流れに翻弄された敵討の人間模様を丹念に描く二篇を収録。

個人の怨みを背景にしているという理由で吉村昭が「敵討ち」というテーマに関心を持たなかったのはまことに彼らしく、また結局、敵討ちの背景にその時代が色濃く反映されているという理由で書くことにしたというのもまた彼らしい。
小説を読んで久しぶりにドキドキした。
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by furomikan | 2012-12-23 18:04 | 読書雑記