勝五郎の読書雑記

万年前座僕と師匠・談志の16年

立川 キウイ (著)
★★★☆☆

読む前まではもっといい加減な人なのかと思っていたが、彼は彼なりにすごく悩みもがいていたんだと分かった。

自分で書いていたように「自分はとても甘い人間だ」ということを自分でよく理解しているものの、その反動力が落語の稽古に向かっている様子がまったく書かれておらず、まさに程ほどにしか稽古していなかったんではないかと感じた。(それがために前座を16年も務めなければいけなかった!) 同い年(=学年が同じ)の立川談春の著書『赤めだか』ではもっと落語にまっしぐらに向かっていく姿が描かれていたのとは対照的。(『赤めだか』は森田芳光監督の名作『の・ようなもの』で描かれていた青春ドラマ的な風合いが強く伝わってきて、小説を読んでいるような感じがしたが、立川キウイの今回の本はただの"ダメダメ日記"という印象だった。) でも、師匠である立川談志について愛情たっぷりに書いているのは両者共通。

この『万年前座僕と師匠・談志の16年』がよく書けているとして、来年真打昇進が決定したというのはちょっと驚き。
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by furomikan | 2010-06-26 20:56 | 読書雑記 | Comments(0)