勝五郎の読書雑記

必死のパッチ

桂 雀々 (著)
★★★★☆

桂雀々の落語家としての奮闘記かと思っていたが、小学校6年から中学のころの生活奮闘記だった。それも文字通り「壮絶な」生活の。
桂枝雀の『枝雀とヨメはんと七人の弟子』の中でちょっと変わった少年時代を過ごしていたことが書かれてはいたが、ここまで度を越したものとは想像もつかなかった。
プロローグとエピローグに29年振りに再会したオカンとの再会場面を配置する構成や、オトンからの「11色の色鉛筆」や借金取りのヤクザ、友達・近所のおばちゃんらとの交流などのエピソードの数々がよく、またそれを描写する筆力も並大抵ではない。良書の一冊としてお勧め。
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# by furomikan | 2010-04-18 21:55 | 読書雑記 | Comments(0)

自転車ぎこぎこ

伊藤 礼 (著)
★★★★☆

例えばこんな文章があった。
「十一月はお天気と私の都合が噛みあわず、自転車で会心の出撃をすることができなかった。」

あるいは次のような文章で始まる章もある。
「また自転車を買ってしまった。七台目である私には自転車を蒐集しようという趣味はまったくないのに、七台目を買ってしまったのである。」

と思うと、自転車に関係のないこんな文も。
「ふりかえってみると、私は過去においてタコを完全に噛み切って食べたことは一度もない。噛み切り咀嚼したということにして、見切りをつけて呑み込んでいる。自分自身と談合し妥協し、噛み切ってもいないし咀嚼しきってもいないタコを、それ以上の追求はせぬまま呑み込んでしまうのだ。それは私以外だれも知らないことだが、タコを食べるとき私はいつも良心の痛みを感じてきた。」

これは1933年生まれのおじいさんの書く文章である。
前著『こぐこぐ自転車』で読んだところによると確か70才を過ぎてから自転車に乗り始めたというこのおじいさんの書く若々しい文章に私はかなり惹かれる。
怪我せず病気せずこのまま走り続けて3冊目、4冊目を書き上げて欲しい。
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# by furomikan | 2010-04-14 23:17 | 読書雑記 | Comments(0)

エンゾ・早川のロードバイク解體新書

エンゾ早川 (著)
(読了せず)

タイトルに関心を持ったため読もうと思ったが、「ロードバイク」ではなく「ロードバイクに乗る人」のまさに解體新書だった。全編に著者の気色の悪い全裸写真があり、かなり引く。
ロードバイクに真剣に乗ってレースなどで活躍したい人なら読むと面白いのかも知れないが、ランドナー乗りには関係がない。
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# by furomikan | 2010-04-08 21:19 | 読書雑記 | Comments(0)

目のつけどころ

山田 真哉 (著)
★☆☆☆☆

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』は読んで面白いと思ったが、この本は文字通り「書かされた」ためか、とてつもなくつまらなかった。こういう本を書いていると山田真哉さんの信用は落ちる。
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# by furomikan | 2010-04-08 21:07 | 読書雑記 | Comments(0)

生き残る判断 生き残れない行動

アマンダ・リプリー (著), 岡真知子 (翻訳)
★★★★☆

巻末に書かれていたワールドトレードセンター南棟のモルガン・スタンレー社の警備主任のエピソードが秀逸。
社員たちに鬱陶しがられながらも、9.11の何年も前から避難訓練を強制させていた甲斐があり、結果的に2,700人程の社員の殆どの命を救ったという。
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# by furomikan | 2010-04-07 23:18 | 読書雑記 | Comments(0)