勝五郎の読書雑記

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六代目 笑福亭松喬さん

おととしからガン闘病をされていた笑福亭松喬さんが昨日亡くなられてとても残念です。

落語ファンになったころ妻と何度か独演会に行き、兵庫訛りのある船場言葉の落語を楽しんだ。
松喬さんには「帯久」「ざこ八」「三十石船」「手洗い水廻し」など「この噺なら松喬さん!」と私の中で決まっているネタも多い。

何年も前、独演会か何かの問い合わせのために松喬さんの事務所(オフィス笑)に電話をかけたとき、松喬さんご自身が電話口で対応してくれたのをよく覚えている。

今日はiPodで松喬さんを聞こう。

笑福亭松喬さん、ごゆっくりおやすみください。
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by furomikan | 2013-07-31 07:50 | 落語 | Comments(2)

山田洋次の<世界>

切通 理作 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
八〇本近い作品を生み出し、いまなお現役である稀有な映画監督・山田洋次によって演出された「なつかしい日本人」の正体をいま解き明かす。初期の喜劇から、シリーズ「男はつらいよ」、さらには国際的な評価を受けた時代劇まで、全作品を一次資料から徹底的に検証。そのエネルギーは死に向かうことで生まれ、「少女」への禁欲がマドンナに内包される。そして「バカ」と呼ばれた人間が鏡となって映し出すものとは?―多面的な考察を通して、日本一国民に愛されている巨匠が持つ「隠し剣」の閃きを感じ取る。

「『キング・コング』という映画があったが、私はあの映画の監督が気の毒に思えてならない。モーターで動くゴリラを撮して、なにが楽しいのだろうか」という山田洋次の言葉が印象に残った。
キングコングの映画を見ていないので分からないけど、モーターで動くゴリラが出てくる映画でも人間の心の中の微妙な動きを描いていればいいのではないか。ということで、ちょっと言い過ぎのような気もするが、言いたいことはよくわかる。

高度なCGや特撮、3Dの技術を駆使しなくても「友だちのうちはどこ?」(1987年/イラン/アッバス・キアロスタミ監督)や「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」(1985年/スウェーデン/ラッセ・ハルストレム監督)などの静かな名作は多く、そんな映画の方が心に深く残る。

しかし、キングコングの(遥か)延長線上にある映画でも、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のような巨大な娯楽名作もあるし、アホなB級映画でも「トレマーズ」のような愛すべき名作もある。
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by furomikan | 2013-07-30 07:40 | 読書雑記 | Comments(3)

冨田勲氏の「きょうの料理」

作曲家でシンセサイザー奏者の冨田勲氏が「きょうの料理」のテーマ曲を作っていたことはこの記事で初めて知った。

この印象的な小作品がこのように生まれたとは!
オモロイ!!
(画像クリックで拡大)
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by furomikan | 2013-07-22 22:25 | 音楽 | Comments(2)

国立 ~ 弁天湯(東京都武蔵野市吉祥寺本町)

昨年12月のとある休日。
1935年生まれの銭湯絵師であるマル山さんのアトリエへお邪魔した。
銭湯背景画以外にも個人からの依頼を受けてアクリルボードに富士山などを描いておられるのだ。
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今回の私もそれをお願いしに行った。

その後、電車を乗り継いで降りたのがこの国立駅。
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国分寺と立川の間にできたので国立。

私の大好きな忌野清志郎が青春時代を過ごした町で、東京にいる間に一度は訪れたかった。
駅を降りてまず向かったのが南口の大学通りの一橋大学。

  ぼくの自転車の後ろに乗りなよ
  大学通りを 大学通りを 二人乗りしようよ
  
  ぼくの自転車の後ろに乗りなよ
  一つ橋の 一つ橋の 芝生に寝ころんで

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それから、仲井戸麗市チャボが通っていた桐朋高校前。
この学校は住所が「国立市中三丁目1-10」で、私の大好きなRCサクセションの歌「国立市中区3-1(返事をおくれよ)」と同じだ。
清志郎はチャボに手紙を書いて「バンドやろうぜ!」って必死にラブコールしていたのだ。

  ぼくの手紙はまだ着かないかい Oh Yeah
  早くぼくに返事をおくれよ
  冷たい手紙は欲しくないのさ Oh Yeah
  好きだと一言書いておくれよ Woo
  君が(君が)君が好きさ
  わかっておくれよ Yeah Yeah
  返事をおくれよ
  
  ぼくの手紙の漢字の間違いなど Oh Yeah
  気にすることはないさ 読めるだろ
  たとえ君がヘタクソな字を書いても Oh Yeah
  君への気持ちは変わりはしないのさ Woo
  君が(君が)君が好きさ
  わかっておくれよ Yeah Yeah
  返事をおくれよ
  
  ぼくの手紙はまだ着かないかい Oh Yeah
  早くぼくに 早く返事を書いてよ
  君が(君が)君が好きさ
  わかっておくれよ Yeah Yeah
  返事をおくれよ
  
  もしももしもぼくのこと嫌いでも Oh No
  早くぼくに返事をおくれよ
  冷たい手紙は読みたくないけれど Oh No
  ぼくを嫌いなら仕方がないさ Oh No
  早くぼくに返事をおくれよ

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そこから次の場所を目指して歩いているところで見かけたのがこの豆腐屋さん、渡辺豆腐店。
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100円か150円で袋はおからでいっぱい。
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(後日) 清志郎風おから、美味しく出来たぜ。 ガッタ、ガッタ!
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本日の最終目的地がこのたまらん坂。
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  多摩蘭坂を登りきる手前の
  坂の途中の家を貸りて住んでる
  だけどどうも苦手さこんな夜は
  
  お月さま覗いてる君の口に似てる
  キスしておくれよ 窓から


たまらん坂はこんな坂だった。
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夕暮れ時に国立駅に戻り、駅構内から再び大学通りを見てみる。 ありがとう、キヨシロー。
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このまま新宿駅に出てホームでウトウトしてから大田区に帰ろうかと思ったけど、セッカクなので吉祥寺あたりでゲロを吐こうと途中の吉祥寺駅で降りてみた。

でも降りたところで俺には何も用事がないのでお風呂屋さんへ。
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「弁」「天」「湯」を意味する「B.T.U」とディストーションの効いた温泉マークが渋すぎる!

ナカ島絵師の銭湯背景画に「ガンバレ東北」の文字が書かれていたこの銭湯には若者客が多かった。
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かなり満足した一日だった。
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by furomikan | 2013-07-21 21:18 | 銭湯 | Comments(4)

ぼくがいま、死について思うこと

椎名 誠 (著)
★★★☆☆
内容紹介
今まで突っ走ってきたけれど、ふと気づくと多くの人を亡くしていました。肉親の死。十代の頃に経験した親友の自死。ここ数年相次いだ友人たちとの離別。あやうく死にかけた体験の数々。世界の旅先で見聞きした葬儀や死。孫を持って気づいたこと。死に急ぐ若者たちへのメッセージ。そして、思い描いてみた自身の最期――。今年、69歳になる椎名誠が、はじめて死について考えた一冊。

チベット(だったかな?)での鳥葬についての記述に驚いた。
何故か「鳥葬」というのは遺体を野ざらしにして鳥に食べてもらうというように勝手に理解していたのだが、ここで説明されていた鳥葬はそうではなく、頭蓋骨などの骨も猛禽類に食べやすいようにその場で玄翁で小さく砕き、2~3時間で遺体は鳥の胃袋の中に入ってしまうというものだった。

椎名誠の持家のクレイジーな隣人の話はとても気の毒だった。
鬱になった(なりかけてた)ということも初めて知った。
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by furomikan | 2013-07-19 08:04 | 読書雑記 | Comments(2)

ろんだいえん ~21世紀落語論~

三遊亭 円丈 (著)
★★☆☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
18歳でホントに「新しい」新作落語を志し、落語界の「新作確信犯」といわれる円丈による21世紀落語論。落語理論と現状分析、新作落語の作り方、そして落語の演じ方まで、円丈の落語理論のすべて。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

1944年名古屋市生まれ。明治大学文学部演劇学科中退。高校時代より落語家を目指し、6代目三遊亭円生に入門。「ぬう生」となる。13年の厳しくも苦しい修業を経て「円丈」で真打。新作落語で頭角を表し、ラジオ・テレビで活躍。新聞・雑誌のコラムも執筆。現在、落語協会監事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

期待しすぎたためか、まったくつまらなかった。

「古典落語は古くてつまらない」
「新作落語を創造することができる噺家が最高」
ということが何度も繰り返し書かれていたが、何の共感も持てなかった。

巻末の「円丈自作落語あらすじ辞典」には、自身で作ったものを中心にたくさんの新作落語が並んでいたが、そこに書かれている自作に対する評価は
・全然覚えてない。きっとロクでもない噺だったんだろう・・・・・・。
・今なら、それなりにウケそうだと思う。
・あまりパッとしなかった。
・やりようによっちゃ、ウケるはずなのにウケない。
・これは一度しかやってないが賛否両論だった。
・この噺は何度かやったが、それほどウケたという記憶がない。
・二度やったがほとんど笑いが起こらなかった。
・リハーサルのときはおもしろいと言われたけど、本番でスコーンとハズした噺。
など、あんまり芳しくない。
一回しか演じたことがない噺や、一度も高座にかけたことがない噺なども多く、それほど低品質なものが多いのかと、気の毒になった。

しかし彼の活動があったからこそ、今の柳谷喬太郎や春風亭昇太、三遊亭白鳥、林家彦いち、さらには立川志の輔たちがあるのだろう。
この本は面白くなかったけど、一度聞いてみたい。

ちなみに書名の「ろんだいえん」は落語を「論じ」「台本を書き」「演ず」から来ているというものの、全くピンとこない。
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by furomikan | 2013-07-17 23:59 | 読書雑記 | Comments(0)

模倣の殺意

中町 信 (著)
★★★☆☆
内容紹介
七月七日午後七時に服毒死を遂げた新進作家。密室、アリバイ、盗作……様々な要素を絡め、著者が自信を持って仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版!

書き上げたときは「そして死が訪れる」という題名だったのが、本になる時にこの「模倣の殺意」という題になり、途中で一度「新人賞殺人事件」という題名に改題された後、再び「模倣の殺意」に戻ったということが巻末の解説を読んで判った。

題名はどれでもいいとして、トリックに唸れなかったのが残念。
意外性でいえば立川談志の「鳥のモノマネしかできない芸人」のジョークの方がよっぽど鮮やか。
昭和40年代の文体にも少し戸惑った。
同じころに書かれたマイナス・ゼロの良さが懐かしい。
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by furomikan | 2013-07-04 22:44 | 読書雑記 | Comments(7)