勝五郎の読書雑記

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腰痛探検家

高野 秀行 (著)
★★★☆☆

腰痛を患った著者がそれを治すのに真剣に取り組んでいる様子を、いつものように心の内面までセキララに描写した本。
後半、心療内科で「いつも人の顔色ばかりをうかがっている」と診断された時の著者の怒りと悲しみが痛いほど伝わってくる。
私は腰痛になったことがないのでその大変さは分からないが、高野さんには早く全快してもらって、ムベンベを発見してほしい。(既にこの本のあとにサハラマラソン完走されているようなので、大丈夫だろう)
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by furomikan | 2011-02-28 11:26 | 読書雑記 | Comments(0)

湊山温泉(神戸市兵庫区湊山町)

自転車サークルの方に連れて行ってもらった神戸市兵庫区の天然温泉。
その昔、平清盛も湯治した温泉のようで、いつもよく行くような銭湯とは一線を画した、堂々とした温泉の匂い。
一定の間隔で電流・電圧のパターン(確か3種類)が変化するというのは初めての体験で、かなり心地よい。
下足箱も初めて見る青のペンキで、独特だった。私がこのあと使った57番がぎりぎり写っていた。
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by furomikan | 2011-02-27 20:43 | 銭湯 | Comments(2)

幻獣ムベンベを追え

高野 秀行 (著)
★★★★☆

1988年の単行本「幻の怪獣 ムベンベを追え」の文庫本。

「カヌーに横たわるゴリラ」の写真は個人的にはちょっと呆気にとられるくらいのもので、これをコンゴ人が解体し、皆で食べてしまったというから唖然とした。さらに驚いたことに最後には・・・。(この横たわるゴリラのビデオ映像はYoutubeで見られる。)

B級な匂いを漂わせるタイトルから想像もできないが、非常に良質な青春ノンフィクション。時折記述に出てくる著者の内面の吐露が若々しく、好感が持てる。しかしマラリアに罹った後輩の処置を十分にせず、当初の目的のみに猛進するあたりは、やはり学生の無責任さを感じざるを得ない。この部分は「文庫版あとがき」で罹患した当の本人の文章からも察せられる。でも、自信を持ってお勧めできる一冊。

<出版社/著者からの内容紹介>
コンゴ奥地の湖に太古の昔より生息するといわれる謎の怪獣モケーレ・ムベンベ発見に挑む早稲田大学探検部11名の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難な密林サバイバル生活40日間。 (解説・宮部みゆき)

<内容(「BOOK」データベースより)>
太古の昔からコンゴ奥地の湖に棲息するという謎の怪獣・モケーレ・ムベンベ発見を賭け、赤道直下の密林に挑んだ早稲田大学探検部11人の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難なジャングル・サバイバル78日。子供の心を忘れないあなたに贈る、痛快ノンフィクション。
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by furomikan | 2011-02-26 21:49 | 読書雑記 | Comments(0)

生麦事件

吉村 昭 (著)
★★★★★

これまで読んだ吉村昭作品の中で一番面白かった「漂流」を超えた面白さ。

文久二年(1962年)に起きた生麦事件(島津久光の行列に割り込んだイギリス商人を薩摩藩士が殺傷したことに端を発した藩・幕・英3者による大騒動)から長州藩による英仏艦船砲撃・薩英戦争・七卿落ち・禁門の変・第一次長州征討・四ヵ国連合艦隊下関砲撃・第二次長州征討・薩長同盟・大政奉還・龍馬暗殺・王政復古の大号令・鳥羽伏見の戦い・江戸城無血開城・明治改元までの6年間を描いた幕末歴史小説の神髄。(薩長同盟以降はかなり駆け足)

ただし6年間を描いたといっても重点を置いているのはタイトルの(1)生麦事件と(2)長州の英仏艦船砲撃、(3)薩英戦争、(4)四ヵ国連合艦隊下関砲撃の4つの事件における薩長両藩と連合国(おもに英国)、幕府の動きで、高校の歴史の時間に上っ面だけ学んだ各事件の発端から事後処理(和解・賠償交渉)までをドキュメンタリータッチで楽しめた。

直情径行型の若い(青い)長州藩と練達で大人の対応をする薩摩藩、その薩摩藩の上をいく老獪さをみせる英国、その三者に挟まれてとばっちりを受け難儀する幕府のそれぞれにぞくするすべての人間が涙が出るほど必死で、文字通り命を懸けて右往左往する姿に深く感銘を受ける。

生麦事件の賠償交渉を遂に成し遂げる薩摩の重野が異様に渋く、薩英戦争の発端に藩の虎の子の艦船3隻を失った責任の追求から逃れるため姿をくらます、同じく薩摩藩の松木と五代がともに人間味あふれている。

「あとがき」と演劇評論家渡辺保氏による「解説」も短文ながら読み手を唸らせるが、それ以上に本編のエンディングは抒情的で趣き深い。アッバスキアロスタミの秀作「友だちのうちはどこ?」(イラン映画)を観た後の幸せ感がよみがえった。
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by furomikan | 2011-02-20 19:03 | 読書雑記 | Comments(0)

気がつけば100km走ってた 二代目自転車名人鶴見辰吾の自転車本

鶴見 辰吾 (著)
★★★☆☆

初代自転車名人忌野清志郎の後を継いだ鶴見辰吾さんの本。自転車関係の雑誌でよく見かけていたので彼が自転車の人だということはよく知っていたが、どんな自転車遍歴を持っていたのかはこの本を読んで初めて分かった。
健康のために自転車で自宅周辺を走ろうと思い立ち、最初に買ったのが電動アシスト自転車。納期までの一週間が待ちきれずに、随分前に「大人買い」した50,000円くらいのマウンテンバイクを引っ張り出してきて、ちょっと遠乗りしたところ、自転車の面白さに気付いたという。その後に到着した電動アシスト自転車は速攻で母親に譲り、そのあとは多くの人がそうなるように自転車の深海へ吸い込まれていった。「気がつけば100km走ってた」というタイトルに反して1日に250kmも走ったり、1か月に2,000Km近くも走ったりと、随分熱心に自転車道を邁進しておられる姿が、素直な文章とともに好感が持てる。
鶴見辰吾と尾美としのりがかぶって仕方ない。
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by furomikan | 2011-02-15 23:32 | 読書雑記 | Comments(0)

日本語「日めくり」一日一語

読売新聞校閲部 (著)
★★☆☆☆

読んで、なるほどと思った項目をふたつ。
「灯台もと暗し」の灯台は完全に岬の灯台のことだと思っていた・・・。

【灯台もと暗し】
この「灯台」は岬に建つ航路標識の灯台(燈台)ではなく、昔の室内用の照明器具の灯台(燭台)のこと。日本初の洋式灯台は一八六九年に完成した神奈川県三浦半島の観音崎灯台で、この言葉はそれよりずっと前から使われていたという。(以上、一部のみ引用)

【超ど級 ~戦艦の名前に由来~】
漢字では「超弩級」と書かれるが、「弩」は当て字。「ど」は一九〇六年に建造されたイギリスの戦艦・ドレッドノートの最初の文字をとったものだ。
ドレッドノートは、従来の戦艦に比べ、大砲の数や速力で大幅に勝り、攻撃力、防御力ともに優れ、一夜にして他国の戦艦をすべて時代遅れにしてしまった。
この型式の艦を日本では弩級、それを上回るものを超弩級と呼び、「けた違いに大きい」「ものすごい」という意味でも使われるようになった。
アコースティックギターの有名ブランド、マーチン社のギター型番に使われている「D」も、戦艦ドレッドノートにちなんでいる。(以上、本のページをそのまま転写)
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by furomikan | 2011-02-14 22:16 | 読書雑記 | Comments(0)

うめ版 新明解国語辞典×梅佳代

新明解国語辞典 (著), 梅 佳代(写真)
★★☆☆☆

1枚の写真に「新解さん」で一部の人に人気の新明解国語辞典の1単語をあてて笑いを誘うという趣旨の本。ちなみに表紙写真には「ライバル」という単語が対応している。
梅佳代さんの写真はそれだけで面白パワーが炸裂しているのに、変に新解さんとコラボさせてしまって新解さんの面白さも半減。
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by furomikan | 2011-02-13 22:20 | 読書雑記 | Comments(0)

神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記

高野 秀行 (著)
★★☆☆☆

過去に不法入国したためにインド入国ができなくなった著者。インドビザが取れることを祈るため自転車(ルイガノのマウンテンバイク)に乗って行く先々にある神仏にお参りしながら東京から沖縄まで走る。
高野さんの2冊を読んでその才能にしびれていたが、結婚の幸せとその才能を交換したのか、または単に手を抜いただけなのかは分からないけれども、この本はつまらなかった。
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by furomikan | 2011-02-11 09:44 | 読書雑記 | Comments(0)

民宿雪国

樋口毅宏 (著)
★★☆☆☆

パルプ・フィクションでブッチ(ブルース・ウィリス)が彼女ファビアンのホンダに乗って逃げ帰る途中で事故り、その後逃げ込むガンショップの地下にある拷問部屋。そこで繰り広げられるようなことが新潟の古びた民宿「雪国」の中で密かに執り行われていたのを突き止めた記者がレポートするという形式の小説。
全くつまらないストーリーに薄っぺらな文体。読んで激しく憤ったので、ネタバレ的なことを書いてしまいました。
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by furomikan | 2011-02-09 23:42 | 読書雑記 | Comments(0)

錨を上げよ

百田 尚樹 (著)
★★★★☆
<内容説明>
この男、いったい、何者か。。
昭和30年大阪下町生まれ。その名は、作田又三。
下品で、ずるくて、しぶとくて、ルール無視でもお構いなし。
人生の至る所で敗北を喫しながらも、絶対にへこたれない不屈の男。
大ベストセラー『永遠の0』をはるかに凌ぐ感動! 疾風怒濤の2400枚。圧倒的青春小説。

<内容(「BOOK」データベースより)>
戦争が終わってちょうど十年目、いまだ空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。高度経済成長、六十年安保闘争、東京オリンピック、大阪万博、よど号ハイジャック事件、日本列島改造論、石油ショック―激動の昭和の時代、生まれながらの野生児、作田又三は、人生という荒海を渡っていく。いざ、海図なき嵐の海へ。さあ、錨を上げよ!疾風怒濤の2400枚。圧倒的青春小説。

短慮で不器用な主人公作田又三が愛を求めて疾走する、無軌道な半生を描いた長編青春小説で一気に読んでしまった。かなり面白かった。

著者は朝日放送の『探偵!ナイトスクープ』を手掛ける放送作家で、主人公と経歴が重なるが、自伝ではないだろうと思っていた。ところが・・・。(現時点でも自伝的内容かどうかは知りません。)

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by furomikan | 2011-02-05 10:39 | 読書雑記 | Comments(2)