勝五郎の読書雑記

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世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」

岡本 薫 (著)
★★★☆☆

「世間をたいへんお騒がせし、まことに申し訳ございません」と市川團十郎さんが記者会見していたのがいい例であるが、この本の著者によると「自由と民主主義」の根付いている社会なら、ルールを犯していなければいくら世間をお騒がせしようと謝罪する必要などないという。戦後、日本は大きな議論も経ずに民主主義を導入してしまったが、一方で「世間さま」を気にする文化も深く根付いており、それが互いに相容れず変てこなことになっているぞ警告する。
タイトルからの印象よりは面白かった。
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by furomikan | 2010-11-30 20:36 | 読書雑記 | Comments(0)

柳家喬太郎 『時そば』 @ TORII HALL

柳家喬太郎独演会 @ トリイホール

開口一番(前座喬太郎) 道灌
桂阿か枝 軽業講釈
柳家喬太郎 時そば
仲入り
柳家喬太郎 ぺたりこん(三遊亭円丈作)

開口一番では通常前座が前座噺を一席聞かせるところだが、羽織りも羽織らず前髪を垂らしぎみにした「前座」喬太郎が道灌をスラッと謳いあげた。与太郎のボケを真返しであっさり受け流す貫録あるご隠居は本当の前座には到底演じきれない。

喬太郎前座に座布団をひっくり返してもらい、めくりをめくってもらった続く桂阿か枝は恐縮至極で、上方落語の力を見せられないまま下がり、仲入り前でやっと喬太郎師匠。

東京の立ち食いソバの具が主人公の新作落語(あれはマクラではなく、りっぱな新作)に引き続き、時そば。ネタ自体の面白味が弱いので、このネタ選びはちょっと残念だったが、まあ楽しめた。

期待の新作は初めて聞くものだったが、オリジナルのネタにリアルさがなく、かといってシュールさもないもので満足はできなかった。次回の大阪での独演会を楽しみに待とう。
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by furomikan | 2010-11-20 20:50 | 落語 | Comments(0)

星を継ぐもの

ジェイムズ・P・ホーガン (著), 池 央耿 (翻訳)
★★★★☆

【星雲賞受賞作】
月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。ハードSFの新星が一世を風靡した出世作。(以上、出版社からの内容紹介)

西暦2029年が舞台。コツコツと積み上げられる科学的な説明・根拠の多くは理解できなかったが、ストーリーの結末は予想外で想像するとゾクゾクするものだった。
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by furomikan | 2010-11-14 17:33 | 読書雑記 | Comments(0)