勝五郎の読書雑記

九州大学生体解剖事件 ~ 70年目の真実 ~

熊野以素 (著)
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
軍の命令か、医の倫理の逸脱か―。終戦直前の一九四五年春、名門大学医学部で行なわれたおぞましい「実験手術」により、米軍捕虜八人が殺された。当時、医学部第一外科の助教授であった鳥巣太郎は、この生体実験手術に抵抗し、四回あった手術のうち参加したのは最初の二回(正確には一回半)であった。しかし、戦後に行なわれた「横浜裁判」で、首謀者の一人として死刑判決を受けた。鳥巣は苦悩の末、死を受容する心境に達したが、鳥巣の妻・蕗子は様々な妨害をはねのけ、再審査を請求し、減刑を勝ち取った。本書は、鳥巣の姪である著者が、膨大な戦犯裁判記録のほか、知られざる再審査資料、親族の証言などを基に、語り得なかったその真実を明らかにするものである。
戦争中だからといって許される訳がないのに、世界の、世間の空気に飲まれて一線を越えてしまった人たちの行動を解明しようと試みた当事者の姪による著作。
自分がその場にいたら果たして正しい道を選択できていたかどうかという問を読むものに突きつける。
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by furomikan | 2017-01-03 23:59 | 読書雑記 | Comments(0)