勝五郎の読書雑記

いのちの乳房

荒木 経惟 (著), STPプロジェクト (著)
★★★☆☆
内容紹介
◆「乳房再建手術」の経験者がつくる写真集
乳がん手術で損なわれた乳房を「乳房再建手術」によって取り戻し
女性としての魅力いっぱいに輝いている19人の女性たちがモデルとなってつくる写真集。

日本人女性のおよそ16人に1人がかかるといわれる乳がんですが
早期に発見し適切な治療を行えば、命にかかわる心配は少なくなってきました。
しかし外科手術によって胸の形は大きく変形し、患者さんたちには大きな精神的苦痛が残ります。
こうした苦しみを和らげる役割を果たしているのが「乳房再建手術」です。

写真集の目的は、乳がんを乗り越えた19人のモデルたちの姿を通して
「乳房再建手術」がどのようなものかを目で見る形で伝え、乳がんを美しく治す方法があると知らせること。
「同じ病気で苦しむ人たちのために!」
と、アラーキーの前に立つに至ったモデルたちの心の軌跡も綴られ
女性にはぜひお勧めしたい一冊です。

◆撮影は“アラーキー”こと荒木経惟氏
撮影は、独特の感性による写真表現で知られる荒木経惟氏です。
最近では『日本人ノ顔プロジェクト』や『熊本ララバイ』(お母さんと赤ちゃんのヌード写真シリーズ)をはじめ
生きる歓びと生命感に満ちあふれた作品境地を積極的に開拓。
この写真集でもモデル一人ひとりに寄り添い
その神々しいまでの存在感と生命感を写し出しています。

荒木氏の手によって、単に情報を伝えるものではなく
写真でしか表現できない“人としての生きる喜び”、まさに「いのち」を伝える写真集となりました。

◆モデルさんたちの声
・再建手術を受けたことで、私は母として女性として人間としての自信と勇気を得ました。(38歳)
・乳がんになったのは不運だったけれど、決して不幸ではなかった。だって、あのアラーキーに撮っていただけたんです!(50歳)
・この情報化時代に、情報がないために選択肢を失い、いまも人知れず泣いている乳がん患者さんが大勢います。彼女たちの背中を押すために、モデルになりました。(58歳)

ドキッとする表紙につられてこの本を手に取ったが、中の写真と特に巻末の文章には深く考えさせられた。
自分が経験した同じ病と戦っている人たちを勇気づけるために出来ることは何かと考え、この本の企画に賛同した参加者は自分のおっぱいとともに心の内をさらけ出していた。
読後、さっそく妻に読むことを薦めた。
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by furomikan | 2011-09-01 23:59 | 読書雑記 | Comments(0)