三陸海岸大津波
★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
明治29年、昭和8年、そして昭和35年。青森・岩手・宮城の三県にわたる三陸沿岸は三たび大津波に襲われ、人々に悲劇をもたらした。大津波はどのようにやってきたか、生死を分けたのは何だったのか―前兆、被害、救援の様子を体験者の貴重な証言をもとに再現した震撼の書。
明治29年や昭和8年の地震の前にはマグロやアジなどの大量が続いたり、井戸の水位低下や濁りが起きたりと分かりやすい予兆があったが、今回はどうっだたのか?
本を読むと田老や女川、宮古、釜石、大槌など今回の地震と全く同じ町が大きく被災している。
しかし何十年かに1回しか来ないような天災に備えて漁業に不便な山の上の土地に住むことなどできないという。
吉村昭氏は徐々に津波被害を人間が克服していけていると結んでいるが、その予測が外れたのは残念だ。
しかも本書では全く触れられていない原発問題が今回は重くのしかかっている。